移行を判断する
月商30万円でShopifyへ移行する?
先に「回収まで何か月か」を計算する
月額料金が高くても、決済手数料が下がれば移行がお得に見えます。ただし、移行にかかる費用と時間を回収できるかは別問題です。
2026年10月20日確認。公式料金を使った架空の比較モデルです。特定のショップの実績・体験ではありません。広告リンクは設置していません。
月商30万円は移行の合図ではない
「月商がこの金額になったら乗り換え」と一律に決めると、客単価や必要機能が抜け落ちます。60件の注文で30万円を売る店と、10件で30万円を売る店では、固定の決済手数料や作業量が違います。今回は比較の入口として、客単価5,000円・月60件・月商30万円を仮定します。
Shopify Basic月払い4,850円とカード料率の下限3.55%、BASEスタンダードの通常注文6.6%+40円/件を使うと、月の料金はそれぞれ15,500円と22,200円。差は6,700円です。決済手段の例外・税調整・振込・アプリ・ドメイン等は含めていません。年払いや他プランを選ぶ場合も同じ式をそのまま使わないでください。
移行費用を「現金」と「時間」に分ける
移行時には、商品情報の整理、画像の点検、配送や決済の設定、旧ページからの導線確認などの作業が考えられます。必要な作業は今の構成によって変わります。ここでは機能互換や移行ツールの対応を保証せず、作業見積の考え方だけを示します。
仮に外注や素材調整などの現金支出20,000円、本人の作業20時間、時間単価3,000円なら、移行投資は80,000円です。本人の作業時間を0円にすれば銀行残高の減少は小さく見えますが、その20時間で商品改善や販路開拓ができた可能性は残ります。現金支出だけの回収と、時間込みの回収を分けて見ましょう。
回収できるのは毎月残る差額
追加アプリを月3,000円使うと仮定すれば、毎月の差額は6,700−3,000=3,700円。80,000÷3,700で約21.6か月、月単位では約22か月かかります。現金20,000円だけなら約5.4か月ですが、それは本人の時間を除いた指標です。
さらに運用時間が月2時間増えるなら、3,700−2×3,000=−2,300円。時間込みでは差額がマイナスとなり、この仮定のままでは回収できません。「回収期間がマイナス何か月」と計算せず、回収不能と表示するのが適切です。逆に作業時間を削減できるなら、短縮分を根拠付きで足します。
売上増加を前提にしない
見た目や機能を改善すれば売上が増える可能性はあります。しかし、この比較では「移行したから売上が20%増える」といった仮定は使いません。まず売上が変わらない場合に耐えられるかを確認し、改善効果は公開後の計測で別に検証します。公式の一般的な販促主張を自分の店の成果予測に置き換えないことが大切です。
売上が半分の月、返品が増えた月、追加作業が予想の倍になった月も計算します。小さなブランドは固定費と在庫資金が重なることがあるため、平均の月だけでは判断できません。余裕がなければ、移行より現行運用の整理を先に行う選択があります。
比較を終えるための判断順序
まず現行サービス内のプラン変更を比較し、次に必要機能を確認し、最後に移行費用を入れます。原価・返品・作業時間を含めて差が残らなければ、契約を急がない結論です。費用比較記事ではBASEグロースを含めて比較できます。
契約前に埋める移行チェックシート
- 商品:SKU、バリエーション、画像、説明文、価格、在庫の元データを一覧にする。未確認の移行方式は対応可能と断定しない。
- 受注:送料、配送地域、決済方法、キャンセル、返品対応を現行と比較する。実際の操作確認は登録・契約の許可を得てから行う。
- ページ:検索や顧客が使っているURLの扱いを確認する。移行でアクセスが維持される保証は置かない。
- 費用:毎月のアプリ、初期外注、年払いの支払い時点、本人の時間を別々に記録する。
- 判断:必要機能が未確認なら保留。改善額が負なら、売上増や時間短縮を確かめるまで移行の経済合理性を認定しない。
月商30万円という数字より、必要機能を満たし、初期費用を納得できる期間で回収できるかが大切です。まず料金の比較条件を確認し、計算機で毎月の差を試してください。差が小さい場合は、現状を維持するという結論も含めて判断できます。
公式資料と計算の範囲
Shopify公式料金/BASE公式料金。この原稿は料金の比較モデルであり、個別の移行機能や互換性を検証した操作レビューではありません。